2009年5月8日金曜日

「利便性>リスク」は自分たちの手で作るしかない

連休明けも世間は「新型インフルエンザ」に「高速道路 例年の2倍混雑」、「日経平均が400円以上も上がった」などと話題はつきませんね。連休中はあまり仕事のことを考えないようにして、なるべく心と身体を休めるようにしていました。

さて、今日はSaaSの会社を起こしたF社長に挨拶しに会ってきました。18ヶ月くらいお会いしていなかったので、久しぶりでしたが元気にバリバリ仕事しているようで、少し勇気をいただきました。SaaSビジネスもご多分にもれず、リーマンショック後の金融危機によるIT投資の冷え込みで影響を受けたそうですが、今後の厳しい見通しを口にされながらもF社長からはどことなく「攻める姿勢」を感じたのが印象的でした。

SaaSといえば、MicrsoftのBPOSの話題をここでも取り上げましたが、景気の善し悪しとは別にこれからのサービスである分、まだまだユーザーへの啓蒙活動が必要なフェーズでもあります。自社サーバーによる保守・運用負担を削減という利便性に対して、「情報」を他社(SaaS サービス提供会社)に預けてしまうセキュリティの懸念がバランスを保てないため、なかなかSaaSサービスに踏み切れない企業がまだ殆どという実態を、今後どのように解決していくのかが注目されます。

この利便性については各社のIT戦略に合う・合わないに関わらず今後間違いなく成長する分野であり、その必要性を多くが認めていますが、セキュリティ面のリスクを払拭できない限りブレークスルーすることはないでしょう。ちょうどCIOマガジンで「テキスト・メッセージを巡る法的リスクを回避せよ!」の記事では、ツール活用における情報漏洩のリスク回避を焦点にして「情報運用ポリシー」と「漏洩リスクの社員教育」の必要性を指摘しています。これは今後のIT活用において避けて通れない必然的な作業ではないでしょうか。

便利なものにはリスクがある。リスクがあるから利便性を失う。これはツール在りきの考え方であり、使う「ひと」が如何に活用を考えて「セキュアで便利なツール」を手に入れるかではないでしょうか。日本企業のITシステムで使われてない不良資産が30%近くあるというデータもあります。SaaSも、いかに「セキュアで便利なツール」として活用するかは使う側の努力にかかっているといえます。

少し宣伝ですが、私たちディスカバリーズは、企業内の情報を棚卸し、様々なベクトルで図り、情報をプロットすることで情報の整理をし、こうした作業を通して各社における情報運用ポリシーの策定をお手伝いさせていただきます。

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