2012年11月14日水曜日

「ダブルループ・マーケティングのすゝめ」セミナー @日本マイクロソフト本社ビルのお知らせ。

以前、誠ブログでも紹介していた「ダブル・ループ・マーケティング」について、来る11月26日(月)15:00-17:00 @日本マイクロソフト 品川本社ビルで、セミナーを開催します。

ダブル・ループ・マーケティングとは、
①コーポレートサイトやECサイト、メンバーシップサイトでの情報発信のためには、社内で発信するための情報を整理して組織として提供可能な準備をしておきましょう
②発信した情報がどのように消費(アクセスおよびエンドアクションへの動線)されたのかトラッキングして、その結果を社内に戻していきましょう、
というマーケティングコンセプトです。

これを実現するために高額なシステム導入の投資が必要でしたが、クラウドコンピューティングの到来により、大きくハードルが下がっているため、低予算での導入が可能です。

ITシステムをコストとして捉えるか、売上を高めるための投資と捉えるか、IT戦略を一緒に考えられればと思ってます。最大14名と小規模なセミナースペースで、インタラクティブに進める予定です。

また日本マイクロソフト株式会社の本社オフィスツアーも付いているので、有名な? One Microsoft Cafe (食堂)などの見学に興味があれば、ぜひ。

セミナー概要、詳細はこちら。


2012年3月30日金曜日

知識と経験の整理から身体知へ。

これまで書いた一連の経営者側の思いを社員一人ひとりの行動に落とし込むために、創業以来初めてのオフサイトミーティングを横浜インターコンチネンタルホテルで実施しました。30Fに少し広めの部屋をかりて、缶詰状態で1日会議をしました(梅村社長、ありがとうございます)



アジェンダは3つで、1つ目はビジョンや戦略のおさらいと今期の活動の振り返り。ビジョンは予想通り社員の記憶には残っているものの、自分のコトバとして身になっていないので再度説明(認知心理学でいうところのリコール)をしました。このリコールの作業は何度でも実施して価値観を共有していくつもりです。また、活動の振り返りでは今期の戦略とどのようにアラインしていたかを解説しながら、正しい道を辿ってきているきとを全員で確認しました。1つ1つ丁寧にやっていたら配分していた時間はあっという間に使い切ってしまいました...

2つ目は、弊社のInSiteという製品の改善案を全員で意見を出し合うセッション。自社の製品やサービスを徹底的に見直す作業は、弱みと強みを理解することです。この意見交換は、グループワークをしてチームで意見をまとめ発表するスタイルでしたが、予想以上に意見や改善案が出てきたのには驚きと共に、よりよい製品/サービスを提供するために、活発な意見が出てきたことに嬉しく思いました。意見がある組織は前進できます。

3つ目は、当社の付加価値を高めるには?というお題。社外のセミナー等で得た情報を参考として共有し、ブレーンストーミングをしました。私がファシリテーターとなり、出てきた意見をマインドマップを描いていきましたが、ホワイトボードがいっぱいに... いくつか重要なキーワードとノードが明らかになり、これも大きな収穫となりました。


初めてのオフサイトミーティングを終えて、社員は様々なアイデアを持つ最も近い距離にいる顧客のように感じまそた。自分たちがサービス提供しているのだから、サービスにつおいぇ最も熟知しているのですから当然といえば当然。ただ最大のステークホルダーである社員たちに方向を示してチカラとチシキを集結するのには、努力が必要ということを実感/体感することができました。

事後のアンケートをとりましたが総合満足度(NSAT=175、100が基準)の高さに驚き!同時に改善点も見つかったので、次回実施する際に参考にしたいと思いますが、充実した内容と結果にとても満足なオフサイトミーティングでした。

野中郁次郎先生のコトバをお借りすると、「実践知」を「形式化」していく作業はこのオフィサイトミーティングでした。大事なのは、事後に業務でどのように活かされていくかであり、共有した形式知を業務の中で「実践知」に変え、なるほどアタマとココロで理解して自分なりに消化していく「身体化」もしくは「身体知化」が起こっていければ、と期待しています。そうした進化をメンバーと一緒に実現していけることが楽しみです。

2012年3月4日日曜日

ココロとカラダと自己管理。

これまで書いてきた「ビジョン」と「戦略」は会社をどこに導くか大事な要素ですが、これが人事評価や給与制度と連携していることが重要です。「信じるココロ」と「実行するカラダ」の両方がリンクしていて、始めてモチベーションを持って仕事ができるのだと思います。

実は「ベンチャーだから」という言い訳をして、創業してから3年近くあまり実践できていなかった反省があります。ビジョンや戦略ばかりで、人事評価に客観性や妥当性が足りてこなかった部分があり、社員の「信じるココロ」に頼っていたという自戒があります。

そこで、新しく設定した次の3年のビジョンや戦略への「貢献」を評価軸を設けました。社員各自の年間目標がどのように貢献するか、そのパフォーマンスが給与やインセンティブの評価となるように制度の見直しました。

もちろん年間目標は、会社や上司に対する約束事としてと同程度、社員自身のセルフマネジメントとして重要な要素です。目標そのものの設定には、実りある成果を出すためにも高すぎず低すぎず自分に適した設定を自分自身と相談して決める必要があります。これはタイムマネジメントの延長としても、とても大きな意義のある自己管理方法だと思います。

人が人を管理するのではなく、自分自身を管理できる人がプロフェッショナルだと私は思います。セルフマネジメントのスキルを身につけ、常に向学心を持つ仲間たちと一緒に働ければ、ビジョンの実現に一歩一歩近づいていけると思います。

まだ、できてないことばかりで未熟ですが、成熟していくプロセス自体を楽しめるように努力していきます。


2012年2月27日月曜日

会社らしく、経営者らしく。

ビジョンを描くことは大事ですが、それ以上に伝えるのが重要です。ただでさえ思いを人に伝えることが難しいのに、抽象的な概念はなおさら。それでも伝え、各自がそれを納得しなければ「行動」や「態度」に発展できないと思うので、一緒に道を歩んでくれる仲間のために、努力を惜しむことなく継続的に伝えていこうと思ってます。

そのビジョンに一歩でも近づくための動力となる戦略を決定し、先日、社内の全体会議で説明をしました。日々、それぞれの判断で仕事をしてますから目指すべきベクトルがバラバラでは個人商店の集まりになってしまいます。戦略はここでは書けませんが、その戦略のもと3つの戦術も設定しました。さぞ立派に聞こえますが、戦略も戦術も実行できてナンボです。ワークするか否か、ここが経営者の仕事なのでしょうね。

過去3年間、戦略を決めても実際に動くのも自分たちだったので、どこか「計画」のような内容でしたが、人数が増えてくれば計画を作るのは各自であり、その根幹にあたるものが戦略となるので、全員が同じ戦略に従って動けるかが今後のテーマになるでしょう。

少しおかしい話ですが、オフィスに全員が集まって仕事をしている様子を見て、そんな当たり前の光景かもしれませんが、ふっと、とても嬉しく感じることがあります。私がこの会社を設立して自己実現を果たしていくプロセスで、皆が協力してくれているのを実感するからです。

だからこそ、皆にもこの会社を通して自己実現を果たしてもらいたい、そんな強い気持ちから人事制度をつくってきました。次回、人事制度について書きたいと思います。

2012年2月18日土曜日

これまでの3年、これからの3年。

ビジネスにリズムや周期があるとすると、きっと「3年」というのは一つの区切りになると思います。

ビジネスの計画を立てる際に、3年後どのような目標を達成していたいか具体性がでますし、3年前どんな状況から成長や改善ができたかは思い出せます。上場企業では中期事業計画は5年が一般的だと思いますが、ベンチャーはタームが短いですね... 3年経ったら全く違う会社になっているといっても過言ではないです(笑)

ディスカバリーズもこの3月で丸3年が経過しますが、1年目(ホップ)、2年目(ステップ)、3年目(ジャンプ...とまでうまくいはいきませんが。笑)を描きながらビジネスを進めていけたと思います。そこで4月からの4年目に向けて「次の3年」というビジネス戦略を計画しました。

戦略を計画する上で、最初に着手したのはビジョンの「メッセージ」の再考でした。

これまでのビジョンのメッセージはこちらですが、少し固い内容でした。

私たちは、社内に眠った情報資産の活用を通して企業内情報の流通改革を実現し、社員力強化・組織力向上に貢献します 


ビジョンそのものは3年前と変わりないのですが、次のような新しいコトバにしました。

働くすべての人たちが、お互いに高め合い、イノベーションを起こす、働きやすい環境を提供しよう

 ビジョンは、会社の全ての仲間が同じ価値観、哲学、文化を共有するためは、最も崇高な概念であるため、極力シンプルにしました。言い換えれば、社員が自分の両親や子供に対して「どんな仕事をしてるの?」と問われたときの答えのようなものです。

戦略を実行に移すためにも、このビジョンを全員が共感してベクトルを合わせることを、改めて注力していきます。

2011年2月2日水曜日

ビジネスを加速させる私なりの4つの方法

早いもので2011年も1ヶ月経ってしまいました。弊社の会計年度は7月〜6月なので1月からは下半期ということになりますが、売上達成に向けて加速させていかなければいけません。加速する方法としては、①人の最適化、②時間の効率化、③ビジネスモデルの変革、④これらを実行する努力、があげられます。

余談になりますが、売上の予測というのは必要経費(コスト)から組み立てるケースが多いですが本来は必要な利益から計算するべきのようですね。来期ようやく昨年対比ができるようになりますので、来期の売上目標の設定時には利益ベースで作りたいと思いますが。

さて話を戻します。①〜④についてはMBAを持ってない私などは経験値であり勘でしかありませんが、これを実践する努力をしてます。

①人の最適化
弊社は社内向けのマーケティングを行うサービスですので、コンサルティングをするスキルとマーケティングをするスキルの2種に分けられます。もちろん前者のほうが高コストですが、リソース依存のビジネスモデルのためスケールするには限界があります。なるべくコンサルティングで獲得した案件をマーケティングサービスにアップセルすることでコストを抑えてスケールできるようなサービスラインナップとサービスのライフサイクルを描いてます。

②時間の効率化
いうまでもなくどの企業でも改善努力をしているお題目ですが、時間の無駄を省くアプローチではなく、生産性を上げるアプローチをしてます。前者も全くない訳ではありませんが社員に対して「無駄の削減」という無言のプレッシャーはモチベーション面や理論的な生産性を高める結果には必ずしも結びつかないと考えているからで、例えば施策立案など思考の時間の、カフェにいって2時間集中する、集中力とイマジネーションの高い午前中には会議を入れずに時間を確保する、などのことがあります。実際に私自身も8-10時はスタバにこもってから出社します。

③ビジネスモデルの変革
これまで大手企業向けに案件ベースでコンサルティングやマーケティングサービスを提供しているモデルは、実績を出してしっかりと確立しているので、これを変えるというわけではなく、このビジネスモデル一本という収益構造を変えるために、別のビジネスモデルを作らなければいけないということです。具体的にはここではかけませんが、社員数に依存しないモデルとでも書けば容易に想像ができるかもしれませんね。弊社には常に独自性を出すサービスを開発・提供してきましたし、培ってきたノウハウと実績があるので、それを課題を抱えて悩んでいるお客様により多く展開できるサービスを開発中です。そう遠くない将来にリリースを出せると思いますが、それが非常に楽しみです。

④実践する努力
年初に社員向けに下半期の戦略を宣言し、計画を発表しました。これに向けてこに1ヶ月は着実に成果を出しています。戦略は実践して始めて活きますが、実践することは戦略を描く以上に大変です。過去10年、私は戦略立案や施策・計画の策定を得意としてコンサルティング会社やマイクロソフトで成果を出す努力をしてましたが、マイクロソフトでは特に実行自体も深く携わり、この経験は今も活きてます。幸いに?戦略立案する人間と実行指揮する人間が同一なので、実行する効力は極めて高いのは自明ですが、社員と全力で戦略に従った実践する努力を継続してます。実はこれが一番大事ですね。

さて2月になりました。下半期も残り5ヶ月という社内的なタイムラインは置いといて、むしろマーケットのニーズやリズムに合わせるとこの2-3ヶ月が極めて重要になると考えてます。常に短期、中期、長期でビジネスの計画を立てていかなければいけませんが、特にこの2-3ヶ月はこの3つが同時進行で起こっていくからです。寝る間もないくらいに忙しいかもしれません(実際にはちゃんと寝ますよ、②に影響してよい仕事ができなくなりますから…)が、これから起こるであろう大変な日々が今は楽しみでしかたありません。数ヶ月後によい報告ができるようにガンバリマス!

2010年12月18日土曜日

イノベーションは日々の中から。

年末になると駆け込み会議依頼が殺到するのはマイクロソフト時代から変わってない(もしかしたら会議の相手もマイクロソフトだから?w)ワークスタイルですが、昨晩(金曜日)の少し遅い時間ともなると少し落ち着くので、今後のビジネスについて相方とゆっくり話していました。

ここで詳しくはかけませんが、過去20ヶ月やってきたビジネスの結果を、ひとつの統合されたサービスとして提供できる可能性がでてきたこと、サービスという物とは違ってわかりにくい形態から脱却しある種のわかりやすいカタチに変換できる可能性がでてきたこと、で多いにアイデアがでてきました。ベンチャー企業本来の(という表現が最適なくらい)イノベーションを起こしていけることに、エキサイトしました。

イノベーションを起こすためのヒントというのは、実は身近な場所に存在するものと私は思ってます。待っててもアイデアが降ってくるわけでも、ある日突然雷に打たれたように確信を得るようなビジネスプランを思いつくものでもなく、毎日の経験や挑戦の積み重ね、思考錯誤の積み重ね、顧客・パートナーとの意見交換、こうした努力の中から徐々に育っていつか開花するものだと思ってます。その開花する芽が出てくる時は、アイデアという粘土をこねて組み合わせるような作業ですが、カタチが見えはじめてきたときのエキサイティングな瞬間はたまりません。

さて話を昨晩に戻しますが、エキサイトした雰囲気のままB.A.との会食。恵比寿の一見すると見落とすような知る人ぞ知る的なお店で、鮨をいただきました。味よし、お酒よし、雰囲気よし。もちろんビジネスの可能性で盛り上がりました。


ただ、ここから一旦このビジネス計画については1週間ほど思考を停止させます。一度スイッチを切り、熱を冷ませて、冷静に客観的にビジネスのSWOTを分析し、メリットとリスク、アプローチとステップをよくよく考えます。つまりアイデアを寝かせる、という作業です。これは外山滋比古先生の「思考の整理学」から取り入れさせていただいたものです。

冷静に判断できる状態になった際にも、それでもなお付加価値があり、競争優位性のあるビジネスであることを確認したら、あとは突き進みます。それが本当に楽しみです。