2009年8月13日木曜日

館山にて。

先週末に千葉県は館山にプライベートで行ってきました。昨年はスキップしましたので2年ぶりですが、かれこれ20年近く海水浴シーズンには訪れている、第二の故郷のようなものです。とはいえ、生まれも育ちも神奈川&東京なので、お盆や正月に帰省ラッシュの中で苦労してでも戻る田舎がないので、その分、館山の田園風景は故郷であるかのように思っています。

以前は横須賀から金谷までのフェリーに乗り、館山までは市街地の中をクネクネ曲がりながら車で片道4-5時間かけて行ったものですが、アクアラインの開通で川崎−木更津が数十分になったほか、館山新道の全面開通で木更津から館山で30分程度となり、最近では自宅から館山まで1時間で行ってしまうこともあり、近くなったものと便利さを痛感していました。

ところが、ここ数年、この便利さによって東京−館山間が日帰りコースになり、館山の民宿や旅館などは痛手となり看板を下ろすところもでてきていました。もちろん高齢化の波もあり、民宿などは行き詰まっていました。そんな中、今年2年ぶりにいった館山では環境が様変わりしていることに気がつき、驚きとともに軽いショックを受けました。

これまでの民宿や旅館が減った一方で、こぎれいなリゾートホテルのような建物やペンション、セカンドハウス向けの土地販売が盛んに行われていたのです。いままで雑木林だった土地がきれいに10区画ほどに分かれていたり、ビーチ沿いに(少し無理やり)家が建っていたり(大潮だと波かぶりそう・・・)と、見慣れた風景がいっぺんしてしまったのです。

アクアラインや館山新道の開通に伴う人の流入、新たな環境資源と開発、観光化・・・ 過疎化/高齢化が進む地方にとって決して後ろ向きではないとは思うものの、20年近く見てきた風景や村社会を考えると、一抹の寂しさを感じずにはいられませんでした。

とはいえ、道路や社会インフラにより人やお金が「流れる」状態を作り/維持することが新たな環境や進化を生む意味では重要で、これは我々のビジネスにおけるミッションでもある企業内の「情報を流通させる」ことと似たモデルです。

環境は変わるもの。一抹の寂しさがある中でも、ここで見る夜空に輝く満天の星の美しさと、夕暮れ時に山間から聞こえてくる蜩の鳴き声だけは、変わらずに心を癒してくれる「故郷の情景」であり、この環境だけはそのままであってほしいなと切に願うのでした。

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